オンライン心理相談プラットフォーム「YDL」 数億円を調達

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「YDL」が数億円を調達

中国オンライン心理相談サービスのプラットフォームを展開する「壹点灵(WWW.YDL.COM)」は、Aラウンドで数千万人民元(数億円)の資金調達に成功した。今回のリードインベスターは、比邻星(Proxima Ventures)のほかに、约印资本(Yueyìn VC)も参加した。

オンライン 心理カウンセリング 「YDL」とは

 

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 2015年8月に設立された「YDL」は、電話カウンセリング、ラジオ放送、心理テスト、心理に関する研究情報、心理学が学べるコースなど、多様な心理相談サービスを提供しているプラットフォームだ。2017年末には、オンラインプラットフォームだけでなく、実際に心理相談の面談室まで設けた。現在、杭州を拠点に、300人体制でサービスを提供している。

 データによれば、現在、「YDL」プラットフォームには、6000人以上の心理カウンセラーがおり、登録ユーザーは200万人。これまでに有料カウンセリングを実施した合計時間は、330万時間を超えた。

 「YDL」のビジネスモデルは、相談を受けるカウンセラーから手数料とトレーニング費用として、一定のパーセンテージを徴収する仕組みとなっている。「YDL」では、カウンセリングの専門的な資格に加えて、個人のバックグラウンド、カウンセリング案件の累積数などでカウンセラーをスクリーニングし、「YDL」プラットフォームのカウンセリングの品質を保っている。2017年の売上高は、約1億人民元に達し、客単価は400人民元(6800円)ほどだ。

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心理カウンセリング 業界における「YDL」の勝算

 「YDL」創業者の徐颖奇が、心理カウンセリング業界に参入した理由は2つある。
1つ目は、心理カウンセリング市場の成長性だ。中国においても”メンタルヘルス”は重要なトピックになってきているが、”心理カウンセリング”では世界と比べ、中国では未だ一般的ではない。心理カウンセリングがより身近になれば、カウンセリング市場はかなり大きくなる。
2つ目は、競合が少ない点だ。心理カウンセラーを養成するコストが高いため、心理カウンセリング業界への参入者が少ない。また、未成熟市場であるため、心理カウンセラーとして生計を立てている人はまだ少なく、現在中国国内に約100万人ほどしかいない。

 「YDL」を使うメリットは、ユーザー側は多数の心理カウンセラーの中から、自分に適切な心理カウンセラーを見つけられることだ。また、カウンセラー側は、オンラインによって顧客の獲得範囲を地域レベルから国レベルに広げることができるのだ。プラットフォーム上の口コミもカウンセラー個人のブランディングに役立つ。

 つまり、未成熟な心理カウンセリング業界に、オンラインプラットフォームを作ることで、顧客獲得というカウンセラーが登録するインセンティブが生まれ、オンラインの手軽さによって心理カウンセリングがより身近になれば市場も拡大するのだ。ここに、「YDL」の勝算がある。

 

 徐颖奇によると、「YDL」にとって最大の課題は、ユーザーの信頼獲得とカウンセラーのプロ意識・サービス品質を高めることであると述べている。今回の調達資金は、市場開拓、チーム構築、カウンセラーの研修に主に使用する予定。中国社会における心理カウンセリングに対する意識や認知度の向上を目指す方針だ。

 

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