中国の無人コンビニ「神奇屋」1.7億円調達

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無人コンビニ 「神奇屋」1.7億円を調達

中国の無人コンビニ「神奇屋(Magic Home)」は、プレA+ラウンドで約1000万人民元(1.7億円)の資金調達を完了しました。今回の投資家は、深圳万利加集团(Glory Harvest Group)だ。「神奇屋」は、6か月間で3回目の資金調達となる。

 

無人コンビニ 「神奇屋」とは?

 2016年末に設立した無人コンビニ「神奇屋」は、「カフェ」と「自動販売機」の複合型コンビニエンスストアと表現すると分かりやすい。「カフェ」エリアの営業時間は11時~23時で、2名の店員が運営している。ここでは、ドリンクやパン、フルーツといった20種以上の商品を販売している。また、「自動販売機」は24時間稼働で、約800種の商品を販売している。  

 「神奇屋」が他のコンビニエンスストアと異なる点は、ユニークな在庫管理と販売方法だ。「神奇屋」の店舗の倉庫に、あらゆる商品の在庫が屋根から吊るされており、顧客は店頭で商品を手に取って選ぶことができないのだ。顧客が店頭に設置されたスクリーン画面から、セルフで注文・決済を終えると、伝送装置で倉庫から商品が運ばれ、購買者に商品が届く仕組みとなっている。

 

無人コンビニ 「神奇屋」の店舗展開

 昨年6月の「神奇屋」1号店の出店を皮切りに、深圳に4店舗をオープンさせた。現在、 深圳における「神奇屋」の客単価は12〜15人民元(204~255円)、店舗売上高は約6000〜7000人民元/日(10万~12万円)、来客数は約400人/日、顧客リピート率は約30%である。この数字から計算すると、1店舗あたりのコスト回収期間は1〜2年ほどだと予想されている。  

 「神奇屋」の店舗はすべて「神奇屋」自身が運営をしているが、必ずしも店舗の土地を「神奇屋」が購入しているわけではない。「神奇屋」の出店は、「神奇屋」に加盟したオーナーが、土地を「神奇屋」に提供し、さらに20万人民元(340万円)で設備を購入することになっている。オーナーは、土地と初期費用を用意できれば、半永久的に店舗による営業利益の数%を得ることができ、5年後に設備投資分の340万円全額が「神奇屋」から返済される。店舗の運営は、「神奇屋」がおこなうため、店舗の売上が立てばオーナーにとってもメリットは大きい。

 

今回調達した資金は、中国の珠江デルタ地域における出店を加速し、生産設備の開発のために使用される予定だ。

 

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