医師同士の学習アプリを開発 「医学界」25.6億円調達

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中国医師のレベルアップを目指す医学界が資金調達

医学界(Yixuejie)は、亚东星辰(Yadong Xingchen Investment And Development Co., Ltd.)から1.5億人民元(25.6億円)の資金調達を発表した。この資金は、主にプラットフォームの構築、プロモーションの強化などに使用される。

 

増える医学界ユーザー

 医学界は2012年に設立された。設立当初は、雑誌からスタート。その後、ソーシャルメディア分野に参入し、2015年9月にリリースしたアプリ「医生站(Yishengzhan」が人気となった。「医生站」とは、医師同士が相互に学習できるアプリで、医師に対してオンライン講座の配信、医学関連情報、技術的な議論の場、ケーススタディなどの機能を提供している。 現在、このアプリのユーザーは130万人で、中国で人気の医学アプリの1つとなっている。

 

 中国のSNS「WeChat」では、一般ユーザー向けに、多くの医療系アカウントが健康や病気に関するコンテンツを配信している。医学界も、診療科ごとに多くの公式アカウントを運営している。現在、医学界の公式アカウントのフォロワーは合計600万人を超える人気だ。モバイル端末におけるPV数は、医学系公式アプリのなかでもトップである。

 

医学界が描く未来

 医学界の主な収益源は広告料収入であり、病院の研修といったオフライン業務にも関与し始めている。医学界の創業者陈奇锐は、中国の医師レベルの不平等は大きな問題であると指摘した。『新しい技術や医師間の相互学習を通じて、学習意欲の高い医師がいつでもどこでも学ぶができれば、この問題の一部を解決できる』と述べた。

 今後、医学界では医師を中心に、サプライチェーンにおける病院、製薬会社、保険とも連携した包括的なサービスプラットフォームの構築を目指す。

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