大手企業とクリエイターのマッチングサービス「Tezign」 数十億円を調達

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クリエイターとのマッチング「Tezign」が資金調達

中国の、企業向けのクリエイターマッチングプラットフォーム「特赞 (Tezign.com)」 がBラウンドで数千万ドル(数十億円)の資金調達に成功した。今回のリードインベスターは赫斯特资本(Hearst Ventures)で、他にもセコイアキャピタル・チャイナ(Sequoia Capital China:红杉资本中国基金、线性资本(Linear Venture)、靖亚资本(Eminence Ventures)、さらに朱钦骐(David Chu:アパレルブランド「NAUTICA」の創立者)も参加した。

 

マッチングプラットフォーム「Tezign」とは

 「Tezign」は2015年に設立された、大企業や中堅企業のマーケティングイデアやデザインに関して、包括的なサービスを提供するプラットフォームである。「Tezign」のプラットフォームでは、ビッグデータを活用してクリエイター個人や制作企業と、メーカーやIT分野の大企業とをマッチングしている。

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 大手企業側は、自社のニーズや条件を入力すると、案件に最適なデザイナーやクリエイターを探すことができる。マッチングが成立すると、デザイナー・クリエイター側とプロジェクトの進捗や工程スケジュールなどを管理・共有できる。

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 「Tezign」では、主にグラフィックデザイン、UI/UX、イラスト、動画などのデザインを取り扱っている。さらに、法務、財務、プロジェクト管理といった関連する一連サービスも提供し、デザインを依頼する企業の多面的なニーズに応えている。

 現在、「Tezign」のプラットフォームには、世界16カ国、74都市の優秀なデザイナーおよびクリエイターが、1万人以上登録している。マッチング実績のある企業は、Unilever、Starbucks、Alibaba、Ping An Group、Ant Financial、Nestle、Honeywell、YoukuVivoAudiなどグローバル企業が名を連ね、合計8000社以上にのぼる。「Tezign」の事業規模は、設立当初から3年間でほぼ10倍に成長した。

 

「Tezign」のビジネスモデル

 「Tezign」の収益モデルは、2つのモデルの組み合わせでできている。
 1つ目は、マッチングの仲介モデルだ。「Tezign」のプラットフォーム上で、クリエイターとデザインを依頼する企業でマッチングが成立した時、クリエイターは各プロジェクトの取引額の10%を手数料として「Tezign」に収める仕組みとなっている。
 2つ目は、プラットフォームの会費モデルだ。デザインを依頼する企業は、「Tezign」のプラットフォーム利用料として年会費を支払う。この会費で、「Tezign」はクリエイター人材のクラウド構築費、管理システム費、メンテナンス費、プロジェクト管理サービスなどの費用をまかなうことができる。

 

今回調達した資金は、人工知能およびデータ技術の開発、グローバル市場への展開、人材開発に使用される予定だ。

 

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