携帯端末のレンタルサービス「シャンファンヂー」25.5億円調達

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携帯レンタル サービス「シャンファンヂー」25.5億円調達

 中国の携帯電話レンタルプラットフォーム「享换机(シャンファンヂー:xiǎng huàn jī)」は、A+ラウンドで1.5億人民元(25.5億円)の資金調達に成功した。今回のリードインベスターは晨山资本(Chenshan Asset Management)および歌斐资产(Gopher Asset Management)で、挖财(Wacai.com)、华盖资本(HG Capital)、清新资本(Yingjiesheng Capital)も参加した。2017年末には、エンジェルラウンドおよびAラウンドで合計1.1億人民元(18.7億円)を調達している。

 

「享换机(シャンファンヂー)」とは

 「シャンファンヂー」は、元々、中国の3C製品(コンピューター・通信機器・家電)のリサイクルプラットフォームである「爱回收」傘下のサービスだ。2017年7月に独立し、現在は携帯端末のリースやレンタル、メンテナンスおよび交換といった、3Cのうちの通信機器にあたるサービスを提供するプラットフォームとなっている。

 「シャンファンヂー」のプラットフォームにおける、基本的なサービスの流れは次のとおり。ユーザーは「Sesame Credit(芝麻信用)」を介して信用評価を受ける。信用評価が一定基準を満たせば、デポジット不要で、「シャンファンヂー」のアプリもしくは「Alipay(支付宝:アリペイ)」、「Taobao(淘宝網タオバオ)」から携帯電話端末を借りることができる。レンタルの期間はユーザーが選択する。レンタル期間が切れたら、契約を更新するか、機種交換するか、もしくは買い取るか、を選ぶことができる。

 「シャンファンヂー」の収益源は、携帯端末のレンタル料だ。公開データによると、「シャンファンヂー」で携帯端末をレンタルしたユーザーは1万人以上おり、サービス継続率(機種交換かレンタル継続)は40%ほどのようだ。

 

『 携帯レンタル がトレンドになる』

 「シャンファンヂー」CEOの王思宝は、中国の携帯電話の使用サイクルに関して、以下の見解を示した。これまで、携帯端末は2〜3年サイクルで買い替えられていたが、近年では、サイクルが約1年半に短縮されており、特にスマートフォンの利用サイクルは短くなってきた。事実、スマートフォンなどの携帯端末単価は年々増加しており、交換費用も高額になってきている。携帯電話は、若年層にとって「ファッションアイテム」なのだ。端末交換の需要は、ライフスタイルと密接な関係がある。さらに王氏は、『携帯端末を"買う"ことよりも、"レンタル"するという選択が将来のトレンドになる』と語った。

 同社は設立当初から、新規ユーザーの獲得を最重要視していた。規模が拡大していくに従って、携帯端末のレンタルから、訪問メンテナンスサービスや通話料金パッケージ化、データのバックアップサービスなど、付加価値を高めるサービスへ展開していく方針だ。今後、こうしたサービスを充実させることで、さらなる収益化を図る。

 

 

 今回調達した資金は、主にリスク管理チームの構築、付加価値サービスの開発・拡大、オフラインサービスの最適化、ブランドプロモーションに使用される予定だ。

 

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